お茶染めのはじまり。   

「出会い」が人生を豊かにする。 

 Philosophy of Maison TEAxtile

今から10年も前の話・・。

 

 

 当時よくお世話になっていた先輩が、軽トラックに大きな茶色い袋を積んで私の工房までやってきた。

 

「お前 染物やってるし、これを煮れば色が出るから染められるだろ。」

「・・あぁ、そうですね。草木染めでは昔から染料として使われてますから染まると思いますよ・・。ありがとうございます。」

 

(突然の事だし・・置き場所も取るし正直困ったな・・。)

先輩を見送ると取り敢えず、その大きな茶色い袋を染料の倉庫に放り込み、途中だった作業に戻った。

 

 

そして10年後の現在、私はその大きな茶色い袋を求めて方々を走り回っている。

その袋の中身こそが、お茶である。

お茶と言っても100gいくらで販売されているような商品ではないが、自家消費なら問題ない品質のものだ。

 

しかし、商品にはならない為「染料」として新たに付加価値を付けることで新しい産業になるのではないか。

ここは静岡お茶処、いったいどれだけの「染料」が眠っているのだろう。

 

そう思った瞬間から私の胸の高鳴りは止まないままである・・。